Web制作でFTPアップロードをFilezillaからGitデプロイに変更したことで変わったこと

以前、GitプッシュでFTPアップロードをする備忘録を書いたのですが、Gitプッシュによるデプロイは非常に便利で「運用方法を変えて良かった」と思えることだったので、どこが良かったのかをご紹介します。

注意:あくまでもWeb制作のコーディング業務での運用になります。ITエンジニアの業務と使用方法が異なることがありますので他の情報も一緒に参照しながら導入を検討してください。

目次

履歴を見ることができる

Gitを利用するメリットはやはり「履歴」です。

  • 誰が
  • いつ
  • どのブランチで
  • どのファイルの
  • どの部分を(何行目を)
  • どのように

といった変更履歴を見ることができます。

これらの履歴を見ることで途中から参画したチームメンバーにもどんな作業をするかを示すことができたり、誰がどんなミスをしやすいのかといった傾向が見えてくることも。

業務の改善に役立てることができるのです。

履歴を遡って戻すことができる

この「履歴」を遡ってコードの変更を元に戻すこともできます。

Gitを使うということは、Web制作の業務に「セーブポイント」を付与しているようなもの。

セーブした時点から再度始めることができるため、万が一事故が起こっても履歴を遡ることで編集前に戻ることができるのです。

無駄なバックアップファイルを作る必要がなくなった

今まではアップロードする際に、間違えたファイルをアップロードして上書きされてしまうことがないように、サーバー上のファイルを一度ダウンロードしたり、コピーを作って名前の変更をしたりして「バックアップ」を取っていました。

名前を変更したバックアップファイルがそのままサーバー常に残っているサイトも多いのではないでしょうか?以下のようなファイル、たまに見かけますよね。

  • 20221030_page.php
  • _page.php
  • bk_page.php

先にも述べたようにGitを使い始めると「履歴」が残り、そこがセーブポイントとなりバックアップの代わりになります。

万が一間違えたとしても元に戻すことができるため、ファイルやフォルダをダウンロードしたり名前を変更したりして無駄なバックアップを取ることなしに運用ができるようになるのです。

もちろん安全第一。業務フローの中で必要であればバックアップは取っていきましょう。

差分だけを反映してくれるため無駄な作業が減った

今まではファイルアップロードにFilezillaを使用しており、

  1. 修正
  2. 変更したファイルをひとつひとつアップロード
  3. 確認

といった作業。特に「ひとつひとつアップロード」というのが非常に面倒でした。

ひとつひとつ、それも変更したファイルかどうかを確認しながらアップロード。

この「小さな作業の積み重ね」がストレスになっていました。

そこでGitデプロイにすることで

  1. 修正
  2. コミット→プッシュ
  3. 確認

という形に変わりました。

編集したファイルかどうかを過去の履歴から自動で判別してくれるため、プッシュすることで差分だけ反映されます。

ひとつひとつ確認しながらアップロードするという手間が一気に改善されたのです。

事故が減った

Gitプッシュによるデプロイによって明らかに事故が減りました。

Filezillaを使用するときは、ローカル環境と本番環境による設定の違いによって事故が起こるのを防ぐため、「大胆にフォルダごとごっそりアップロードする」といったことができず、わざわざ「変更したファイルをひとつひとつアップロードする」という作業をしていました。

そこでGitによるデプロイにすると、任意のファイルを「.gitignore」というファイルで予め指定しておくことで、そのファイルをGit管理から除外することができます。

アップロードすべきではないファイルを誤ってアップロードすることがなくなるので事故が減るのです。

Gitコマンドが難しく感じるならGUIツール「SourceTree」を使おう

Gitを理解するのにはすごく時間がかかりますし、実際全てを理解した上で使い始めるのは難しいのが現実。

そこで少しでもハードルを下げるためにGUIクライアント「SourceTree」を利用することをお勧めしています。

SourceTreeはGitで管理しているものを可視化することができるため、直感的に操作することができます。

直感的に操作できるため、導入時の「どうなっているかわからないまま進めたから間違えた」という事故を防ぐことができます。

良かったら使ってみてください。MacでもWindowsでも使用可能です。

まとめ

FTPアップロードをGit管理にして良かったことは

  • 履歴を遡ることができる
  • 業務改善に活かせる
  • 事故が減る
  • 無駄な作業が減る
  • 無駄なファイルやフォルダがなくなる

明らかに業務が改善されたのでぜひお勧めしたいです。