【GA3】Google Analyticsで学ぶ!アクセス解析の基礎

Webに関する仕事をしている人なら誰しもが目にする「アクセス解析」。

アクセス解析の基本を、実際にGoogle Analyticsを触りながら学んでいきます。

こんな人におすすめ!

この記事はこんな人にオススメです。

  • アクセス解析ってなんだか難しそう…
  • なんとなくやってきたけど説明はできない
  • そもそも用語がわからない
  • アクセス解析の目的ってなんだっけ?
  • アクセス解析を体系的に学びたい!

この記事の目的

今回の目的は、

アクセス解析の方法、概要を理解すること

です。

アクセス解析の基本を正しく理解することは、Webサイト運営を正しく行うことに直結します
基本を理解するだけでも見える世界が変わってくるはず…!

多くの人がWebサイトのアクセス解析についての理解を深めてほしいなという思いから、このnoteを公開しました。

そもそもアクセス解析とは?

そもそも、アクセス解析とは何なのか?
何となくわかるけど…。っていう方、多いんじゃないでしょうか。

端的に言うと、「アクセス解析」とは

サイトにアクセスしたユーザーの特性・行動を分析することで、サイトの状況を把握すること

です。

どんなユーザーが、どこから、どんな経路でどういったページを見たのか。
サイトの状況を把握することで、

  • 既存のコンテンツの軌道修正
  • 次に行うべき施策を考える

といったことが可能になります。

アクセス解析の目的

画像17

ここで大事なのが、「何のためにアクセス解析をするのか」です。
数字を見て一喜一憂するだけではアクセス解析の意味がありません。
きちんと目的を持ってアクセス解析をします。

アクセス解析の目的は主に3つ

  • コンバージョン率の増加
  • 施策の効果測定
  • サイトの不具合の発見

アクセス解析の目的1:コンバージョン率の増加

コンバージョン」とは、端的に言うと、

最終的な成果・目標達成

のことをいいます。

略して「CV」とも言われています。

例えば、

  • お問い合わせフォームからお問い合わせした時、
  • ECサイトであれば購入ボタンをクリックした時、

などが挙げられます。

コンバージョンを把握することで、そのサイトの課題が浮き彫りになり、それを改善することができます。

アクセス解析の目的2:施策の効果測定

アクセス解析をすることで、

  • 施策が適切であるか
  • コンテンツの効果
  • 費用対効果

を把握することができます。

例えば、

コンテンツAとコンテンツBがあるとする。
コンテンツAは2時間で完成、コンテンツBは4時間かけて完成。
費用は、コンテンツA < コンテンツB
コンテンツAは1日100人のユーザーに見られているが、
コンテンツBは1日10人しか見ていない。

アクセス解析をすることで、コンテンツ同士の比較ができます。
そしてその比較から、費用対効果も見えてきます。

この例では明らかにコンテンツBは費用対効果が小さいものとなっています。

こういった数字が明らかになることで、
コンテンツのどの部分を修正すべきなのかといった次の行動が見えてきます。

アクセス解析の目的3:サイトの不具合の発見

アクセス解析は効果測定が主な目的ですが、エラーを可視化することもできます。

例えば、

2年間運営してきたコーポレートサイト。
サイト内で1日平均で約300アクセス。
とある日、サイト運営担当がアクセス数を見てみると、アクセス数がたったの2に。
サイトを見てみると、「このサイトにアクセスできません。」

アクセス解析をしていると、こういった現象がたまに出てくるのです。

サーバー運営会社に問合せてみると、サーバーには問題なし。
Webサイト制作会社に問い合わせてみると、原因は設定ファイルの書き間違いによってサイト全体が停止状態になっていたことだった。

こういった形でサイトの不具合を発見することができます。

早期発見することで損失を最小限に抑えることも!

Google Analytics を使用してアクセス解析をしてみよう

Google Analytics(以下、GA)とは、

Googleが提供している無料のアクセス解析ツール

です。

GAにWebサイトを登録し、
用意されたHTMLタグをWebサイトに埋め込むことで解析が可能になります。

デモアカウントがあるのでそちらを使って解説します。

GAデモアカウント

このデモアカウントの情報は、実際に動いているWebサイトなのです!

Google Merchandise Store」という、Googleが運営しているECサイトです。
Googleの公式グッズが売ってます。興味深いですね…!


アクセスするとこのようなダッシュボードページが出てきます。
このページは「ホーム」です。

ここではそのサイトの概要が載っています。
左側にメニューがあります。

「オーディエンス」からサイト全体のユーザー・セッション数・ページビュー数を解析

ここで使用するのは左側メニューの
「オーディエンス」→「概要」

アクセスするとこのような画面が。

この中に、重要な用語が3つあります。

・ユーザー数
・セッション数
・ページビュー数

画像内で赤い線で囲んでいる部分です。

これらを噛み砕いて説明したのが以下です。

【ユーザー数】
一定期間でサイトに訪れたユーザーの数
1人(1デバイス)で1カウント
「新規ユーザー」は文字通り、初めて訪問したユーザー

【セッション数】
ユーザーがサイトに訪問した数
1人のユーザーがそのサイト内で複数のページを回遊するとカウントされない
30分後に同じページ・サイト内を訪問するとカウントされる
外部サイトからの訪問もカウントされる
訪問数」とも表記されるので注意

【ページビュー数】
ページをみた数
1人のユーザーがサイト内のページを回遊する度にカウントされる
通称「PV数

図にするとこんな感じ。

なので、それぞれを比較すると

ユーザー数 < セッション数 < ページビュー数

という事になります。

その他、「ユーザーあたりのセッション数」、「ページ/セッション数」はそれぞれ計算されたものが出てきます。

平均セッション時間」は文字通り、1回あたりのセッション時間を表します。

「直帰率」については次のセクションで解説します。

オーディエンス」から、ページに訪れたユーザーの特性を導き出すことも可能です。

左メニュー「オーディエンス」→「ユーザー属性」→「概要」からは、
ユーザーの年齢層、性別の割合がわかります。

これらの情報については、ユーザーの今までのサイト訪問履歴などから想定して導き出されているので、絶対に正しいとは限りません。

左メニュー「オーディエンス」→「地域」→「言語」からは、
どの言語でサイトが見られているかを確認することができます。

左メニュー「オーディエンス」→「地域」→「地域」からは、
どの地域からサイトが見られているかを確認することができます。

それぞれうまく活用していきましょう。

「行動」からユーザーの行動やページごとの解析を行う

左メニュー「行動」→「概要」を見てみましょう。
サイト全体の情報がずらり。

ここでは、

・ページごとの滞在時間
・ユーザーがサイト内でいろいろなページを見てくれているか
・ページごとのユーザーがサイトから出ていく割合

などを確認することができます。

ここで重要な用語が2つ。

・直帰率
・離脱率

それぞれ噛み砕いて説明したのが以下です。

【直帰率】
ユーザーがサイト内で、あるページをひとつだけ訪問して出て行った回数の割合

【離脱率】
ユーザーが最後にそのページを見て出て行った回数の割合

なのでここでの直帰率、離脱率はサイト全体の平均値となります。

さらに左側メニュー「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を見てみましょう。

表って難しそうですよね…。

/home をみてみましょう。

さすがトップページ。
ページビュー数、セッション数(ページ別訪問数)、閲覧開始数が圧倒的に多いです。

しかし、直帰率と離脱率が圧倒的に高くなっています。

ここからわかることは
トップページだけ見て、買い物をせず、すぐに出ていく人が多いということです。

いわゆる「冷やかし」ですね。

「集客」でユーザーの経路やコンバージョンを解析

左メニュー「集客」→「概要」を見てみるとこんな感じ。

ここでは

・ユーザーがどうやってこのサイトにたどり着いたのか
・経路ごとのユーザーはサイト内を回遊してくれているか
・経路ごとのユーザーは目的を達成しているか

を確認することができます。

「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」から、
表を見てみましょう。

集客」というところから、ユーザーが何をきっかけに訪問したのかを確認することができます。
行動」ではその経路ごとの直帰率、ページ/セッション、平均セッション時間を確認できます。
コンバージョン」では、経路ごとのコンバージョンを確認することができます。

Organic Search」は、検索サイトの検索結果で表示されたリンクからの訪問を表します。
Direct」は、URLを直接記入してアクセスしたり、ブックマークからアクセスしたりすることを表します。
Referral」は、別サイトからの流入を表します。

その他、たくさんありますが、ここでは割愛。

「Organic Search」のコンバージョン部分を見てみましょう。

検索してこのサイトに訪問したユーザーのうち、0.09%。
つまり、検索からサイトに訪問し、その中でも購入に至ったのが、0.09%だということです。

ここからいろいろな改善を図ることで売り上げアップを目指すことができます。

まとめ

どのツールでも言えることなのですが、アクセス解析の結果はあくまでも「概数」であり、絶対に正しいとは限りません。
だからといってアクセス解析を怠るとサイトの改善方法がわからないまま運用し続け、気がついたら売り上げが減少していたなどといった事態に陥ります。

たかがアクセス解析。されどアクセス解析。

正しい解析方法を知ることが正しい運用方法を知ることにつながります。